I病院





廃墟病院廃墟聾きーよんさんと他人探検してきた壮絶な記録です。
美しいだけが廃墟じゃ
...
当サイトは廃墟探検を推奨するものでは ありませんよ。
探検の際に如何なるトラブルに巻き込まれても一切関知しませんよ。 ...









草木、落ち葉をかき分けた先にその姿を現した廃病院















棄てられてからまださほど年月が経っていない














診療案内の文字も空しく躍る

 













誰も座る者のない車椅子、暖を取る者のいないストオブ













今日ハアノ綺麗ナ看護婦サンイナイネコレカラモズット









醜態を晒す天井 恥を知らぬ無機物でよかった

 

 






ゴメンナサイオ薬ハモウ出セナイノデスヨ







「すみません・・・失礼しますよ」 返事は返ってこない






ある種の不吉なものを感じさせる静寂








病院と呼ぶにはなげやりな







この部屋はまだ病院らしさを残している








薬品が並べられている上に不釣り合いなピンクのカップ







これらの医療器具、価値のあるものだろうに。
いずれ再開するつもりでいるのだろうか?








薄ぼんやりとした光が廃室を照らし出す





非常口を知らせる表示は一度も役に立つことなく

 





ドナルドたちの笑顔は今や誰のために





ポスターの中の君たちは幸せさうに笑ってゐて






病院にエッチな本を持ち込んではいけませんよ





日の当たる部屋での歯科治療はいかが?

 





泣いていた子供も優しい助手さんもみんないなくなりました




虫歯を治してくれるようには見えないカラフルな小瓶






「はい、お口あ〜ん」 恐怖の囁き






後ろのドアから今にも歯科医が入ってきそう





ひんやりと冷たい空気がさあっと私の身体を吹き抜けていきました




モウ少シ大切ニ扱イマセウ 私ノ価値ナンテソノ程度ダッタノデセウカ





いろんな本が入っていたであろう本棚も今や空っぽ







なぜか水回りは綺麗だ 今も使われていそうである

 





寒い この部屋だけ異様に寒い



乗ってみたらありえない数値が出た 
なんだやっぱり壊れてるんだははは



病院を去る前にふざけて配置したとしか思えないポジショニング



オ掃除シテクレル人ガイナイノデ使用禁止デス、解ッテ下サイネ




トイレの神様はこういうふうにピカピカに磨き上げられた
便座が好きなんだって






窓から射す光は明るくてもやはり誰もいない



ピカッ 眩しく照らし出される不安の塊


こちらで検屍いたしますので、サァどうぞ





「手術室の壁が明るい青系の色なのは何故かわかるかい?」




「医師の顔が青ざめても誤魔化せるようにってさ」

 

 



ソンナニジロジロト覗キ込マナイデ下サイナ、
マダ誰ニモ見セタコトノナイ私ノ内部ヲ・・・




枕とシーツが非常に生々しく、
つい先ほどまで手術が行われていたかのような錯覚を覚える

 



臓器を覗き込む八つの瞳



窓から射す光が心なしか優しく感じられるのは、
ここが生と死を分かつ場所だからか




金属の冷たい光に、ここには生者はいないのだなと再認識させられる

 



断末魔の叫びが聞こえてきそうな部屋を後ずさりしながら出て行く



「手術室」 こんなにも恐れおののいたり心躍ったりする言葉は
なかなかない



使用済みの松葉杖・・・これからもずっと直立し続けるか







洗剤の中身がまだ残っているが、中身はすごいことになっているだろう




厨房の大竈はきちんと片付けられていた



 

こういうところでキャンプするのもオツかもしれない




誰も使わないでいるシンクには錆がまだら模様を作っていた



鍵のかからない便所




ノックしても返事は返ってこないよ




まだガスは通っているのだろうか?




最後の晩餐はお魚でしたか?




孤独なモップ




コカコーラの踏み台と謎の鋸




この地域の歴史がぎっしり詰まっている




陽の目を見ることなく朽ちていく記録





個人情報・・・




植物の蔓がからまり身動きのとれなくなった換気扇



お医者さんごっこしようよ 道具はほらここに揃ってる



廃棄医療物の陳列棚

 




脱ぎ散らされたままの手術着と放置されたままの手術道具




そのアルミニゥームの表面が人間を映し出すのは何年振りだろう



受付ノばっくやぁどハ綺麗ニ片付ケテオクノガ
受付嬢ノ基本デゴザイマス



オヤ、オ薬マダ出シテオリマセンデシタカ。
少々オ待チヲ。スミマセンネ散ラカッテオリマシテ。



2階へ。1階にも増してヒトが存在していたニオイがする。

 



磨りガラス越しの緑が目にしみる。よかった、
私はまだ生きているやうだ。



脱衣場の体重計が寄宿舎の思い出を蘇らせる

 



2階の浴場は職員用なのか、ずいぶんこぢんまりとしている。





もう作動することのないボイラーがブウウウゥゥと唸ったような気がした

 




二人仲良く腰かけた椅子もただ朽ちていくのを
待つのみ何年も何十年も




大部屋空イテマス 一緒ニ送ロウ賑ヤカナ生活




夜になると勝手にどこかへ行ってしまう車椅子 
昼間はここで大人しくしているのだがね




ナース靴がひっそりと息を潜めている 「見ぃつけたぁ」



薬も飲み過ぎると毒になる 頭のどこかで警告音が鳴り響く





今日の僕の来訪が予定表に書き記されていた




此処と運命をともにし殉死せし鳥




こんなに綺麗な廃病院はなかなかない。
願わくばこの状態のまま20年30年後。

 




ベッドには常にエロスとタナトスが一緒に横たわる




15号室ノ患者サンハイツモ電気羊ノ夢ヲ見ル




ソシテ壊レタスピィカァカラハ電気羊ノ演説ガ流レテ来ル

 




この部屋に入った瞬間、むわっと老人の臭いがした 
思わず背後を振り返った




「胃カメラ持ち出し禁止」 今もその言葉は守られている




「10%ホルマリン」の瓶が激しく気になる



書籍、雑誌は無言で当時を語る証人だ




科学の最先端を行く病院で占いの本を見ようとは。
そのミスマッチっぷりに笑った。




久しぶりに畳を見たような気がした。日本人にはやっぱり畳だね。




食料品さえ手に入れば当分の間逃亡生活できそうだ。




9年前の日付。10年目ならまだまだだな。
熟成するにはあと2,30年か。





日本の政界は人が目まぐるしく変わっていくので、
名前と顔が覚えきれん。




カレンダーにナースコールのボタン 
このボタンを押せばあの頃に戻れるような気がして




誰かお嫁さんに来て




ドアを開けたらそこは陽の当たる場所でも薬に太陽光はダメだよ




シャンプーと石けんを置いてるのはまだ彷徨っている
女性患者の幽霊のためか




昼間からの入浴は至福。さあさ、お湯を張りましょう。



古めかしいロッカァボックスの中には胎児が




おや私たちはならぬようですね残念です




「使用禁止」の貼り紙がない便器ならOK・・・
というわけでもありません。マナーは守りませう。



・・・・・・・・・・・・・・・・






これらの器具、放置するには本当に勿体ないと思うが。
売れなかったのだろうか?





喉にルゴォル液を塗り込む器具が懐かしい




「平成14年3月」 ここだけ時が止まっている。
じゃあここにいる僕は一体どういう存在なのだろう



「剃毛セット」 な、な、中身はどこへいった!?






錆びないアルミニュゥムを羨望の眼差しで見つめる壁の剥離片






ここにある薬全部飲んだら天国に行けるよ







開いた引き出しに無造作に放り込まれた大切な所の鍵
「もう私のことはどうでもいいのね」





踊るサンタクロース、今は誰のために踊るのか







宿直室の車椅子。夜な夜な逢い引きに来ていたのだろうか。






ムンクの「病める少女」が横たわっていたベッドはここに在ったのか




家を出た男の子の部屋の本棚





さよなら
 
次は10年後か20年後に来るよ それまで誰にも見つからないでね






「僕モ連レテッテ」 淋しそうな声が聞こえたような気がしたが
気のせいだろう







廃墟探索者・廃墟聾 きーよんさん かっぱさん さっちゃん たかちゃん

写   真・廃墟聾

ビデオ撮影・かっぱさん さっちゃん

文  協力・
きーよんさん